【トップキャスト・ララ物語②】「君に飽きられないようにさ」って笑う神客 

ある夜の分岐点

静かな夜に、空気が違う席があった

その日は、店内も比較的落ち着いていた。
ララはもう売れっ子で、席も忙しい。
それでも、久しぶりに2人でゆっくり座る時間ができた。

派手な盛り上がりはない。
でも、テーブルの上には高級シャンパン。
2人で静かにグラスを傾ける、そんな席だった。

不思議と、この人の席はいつも空気が整っている。

まだ売れていなかった頃から、彼は見ていた

彼は、ララがまだ目立っていなかった頃からの指名客だ。
前に出るタイプではない。
でも、どこか負けず嫌いな雰囲気があった。

何より、連絡がマメだった。
用がなくても、
「これ買っといたほうがいいよ」とか、
「今日はこんな話あってさ」とか。

ララが笑って言う。
「今思うと、ちょっとうざかったよね? ごめんなさい」

彼はそれを否定もせず、ただ笑う。
その距離感が、心地よかった。

「俺なんか細客だよ」という自虐

彼はよく、自分のことを「細客」と言う。
回数も多くない。
派手にシャンパンを何本も入れるタイプでもない。

でも、この日も高級シャンパンはしっかり卸してくれている。
見せびらかさないだけで、
やることは、ちゃんとやっている。

数字の話をしない。
自分を大きく見せない。
それが、この人のスタイルだった。

「君に飽きられないようにさ」って笑う

グラスを傾けながら、
彼は何気なく、こんなことを言った。

「俺もさ、君に飽きられないように頑張ってるんだよ」

本気じゃない。
努力自慢でもない。
ただのリップサービス。

でも、その一言で、空気が少し引き締まった。

ララは分かっている。
彼が本当に「自分のためだけ」に頑張っているわけじゃないことを。

進化しているのは、当たり前の人

彼の話は、いつも新しい。
同じ話を繰り返さない。
流行、仕事、視点――アンテナが高い。

きっと本来、
誰のためでもなく、自然と進化している人なのだ。

それを、
「君に飽きられないように」
なんて言葉に変換してくれる、そのユーモアと配慮。

それが、かっこいい。

神客は、女のモチベーションを上げる

売上を語らない。
努力を押し付けない。
でも、キャストを“努力される側”に置いてくれる。

派手さはない。
それでも、売れっ子の隣に残る。

神客とは、
こういう距離感を崩さない人のことを言うのかもしれない。

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